EIS - Electro Interstitial Scan

生体電気インピーダンス測定装置

EISとは

EIS(Electro Interstitial Scan:生体電気インピーダンス測定装置)の歴史は1970年代にソビエト連邦の宇宙開発計画のなかで、宇宙飛行士の健康管理を有効に行うことを目的としてBIA法の研究が進められたのがはじまりです。

宇宙飛行士が宇宙に長期間滞在すると無重力の影響で運動量が減少し、体液の移動、循環血液量の減少、骨量の減少、筋肉量の低下など様々な生理学的変化が引き起こされ健康管理面で深刻な問題が発生しました。ソ連では、この問題の解決方法の1つとして、BIA法(Bio-electrical Impedance Analysis:生体電気インピーダンス法)による生体各部の状態測定が有望視され、その基礎的な研究と実用への応用開発が精力的に進められました。

1991年、ソビエト連邦が解体したとき、この研究の成果は一時担い手を失いましたが、程なくして、この技術は、フランスとドイツに流れ、引続き研究は継続されました。その後、フランスのMEDI.LD社(主任:アルバート・マーレク医学博士)が研究開発を進展させ、BIA法の初めての実用装置であるEIS(生体電気インピーダンス測定装置)「DDFAO」を開発するに至りました。

その後「DDFAO」は、さまざまな症例研究を経てさらなる進化を遂げて「EIS-BF」に生まれ変わり、2007年1月にMEDI. LD社からアルバート・マーレク博士が設立した米国フロリダ州マイアミのLD TECHNOLOGY社に、「EIS-BF」に係る一連の特許とその他の権利が移管されました。

LD TECHNOLOGY社は、米国フロリダ州のマイアミ大学医学部付属ジャクソン記念病院(Jackson Memorial Hospital Miami USA.)との共同研究を精力的に進める中で、生体インピーダンスインタープリターによる測定値と症例に基づく異常値のデータベースとの相関関係に関するさまざまな情報を蓄積し、その成果を反映させて、現在の「EIS-BF」の完成度を飛躍的に高めています。

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BIA法とは?

BIA法(Bioelectrical Impedance Analysis:生体電気インピーダンス法):組織の生物学的特性による電気伝導性の差異を利用して、身体構成を予測する方法です。
電気伝導性は、水分と電解質量に比例し、細胞の形が円形に近いほど減少しますが、脂肪組織は円形の細胞から成り立っています。また、水分が筋肉や他の組織に比べて相対的に少ないため、脂肪量が増加すると電気伝導性は減少することになります。

人体に微弱な交流電流を流すと、電気は伝導性の良い水分に沿って流れ、水分の量によって体水分、脂肪、筋肉等でのインピーダンス(電流が流れる速度)が異なります。このとき発生するインピーダンスは体成分と関連性がありますので、これを用いて体成分の状態を評価します。人体が伝導性の高い組織(Conductor:除脂肪)と低い組織(Insulator:体脂肪)で構成されているという電気的特性と、インピーダンス測定値に二つの組織(伝導率の高い組織と低い組織)の比率が反映されるという特性を利用する方法です。

ちなみにこの原理のごく原始的な応用機器として「体脂肪測定機」があります。

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※インピーダンス:交流回路においてある部分を流れる電流に対してその部分に加わる電圧の比。すなわち、交流回路における電気抵抗の値。インピーダンスの値が高くなるほど電気が流れにくくなるため、インピーダンスは交流回路における電気の流れにくさを表しています。抵抗の値を調査することがインピーダンス測定です。

アルバート・マーレク博士によるEISの研究と応用についての基礎知識

EIS機器の構成(1)-ハードウエアとソフトウエア

EIS機器の構成は、微弱な交流電流を身体に流し、各臓器の生体電流インピーダンスを測定するハードウエアの部分と、その結果得られた各測定数値に対応する年齢、体重、性差ごとにセグメント化された標準値のデータを収録し、それぞれの比較対象を行い、その結果得られた差異の数値と、そのことによって疑われる症例とを結びつける処理を行うソフトウエアの部分から成っています。

本機器では、各部位のインピーダンス測定数値を有機的に意味あるものにするために、オリジナルで収集分析・セグメント化して作成した22000人以上に及ぶ治験情報のデータべ―スの充実と、インピーダンス測定数値とこの治験情報のデータベースとを照合分析してその相関関係を明らかにする機能の完成度の高さが最大の特長です。
これが、本機器の測定精度の高さの源泉であり、EIS類似製品との大きな違いです。

ハードウエアは、額につける電極、足で踏む電極、掌に接触する電極、それぞれ2枚で総数6枚の電極と電極、抵抗器から構成されています。
テクニカルスペックは、電圧1.28V、機能速度は秒速50,000です。皮膚機能障害・心臓ペースメーカーをされている方・妊娠6ヵ月以上の方・手足を欠損されている方等、一部の方は測定ができないことがあります。

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EIS機器の構成(2)-ハードウエアとソフトウエア

EISは、約3分間測定して得られた生体電流インピーダンス測定結果を、2万2千人以上の治験データを基に、神経伝達物質(ホルモン系)測定、心臓、内臓全般、泌尿器科、脊髄等の状況の推定を行い、その結果である生化学測定の結果(リスク)を、3D画像でモデリング表示します。それらの情報は全身について様々な視点から測定されたものです。
同時に、生活習慣の改善指導や栄養アドバイス、適応食品リストおよび調理方法の推薦も健康状態のチェックリストと一緒に日本語でプリントアウトされます。またメタボリック症候群、内臓脂肪の状態、ダイエットの効果の推移状況等も被爆の心配なしに気軽にチェックすることができます。

日本おいては、医療機器としての当局の認証を得ていませんので、医療機器としての認証を得ている米国やEUにおけるのとは違って、EISによる測定結果をもって、医師の診断にとって代わることはできません。この測定結果は、自己判断用に利用してください。また、当社が提供するサービスの一環で行うEISオペレーターによる測定結果についての解説も同様に扱っていただくことが前提となります。

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EIS測定の内容と測定の結果

  • 機器による測定(測定準備を含めて約5分)
    所要時間約3分。両足(裸足)、両掌、左右の額の合計6か所に電極をつけて、立ったまま、もしくは、椅子に座ったままの状態で、1.28Vの微弱電圧を22パターンの通電をして測定します。
    測定の前の飲食の制限は全くなく、服を脱がなくても測定できます(裸足になっていただくだけです)。採血・採尿も必要なく、無痛無害の測定です。

  • 測定結果の分析と解説(通常15~30分)
    測定データの分析結果を3D立体映像でビジュアルに表示します。表示するのは、「一般代謝」「自律神経」「脳分析」「呼吸器系」「心臓・血管」「消化器系」の6種類です。「どの部分に身体的リスクがあるか」をグラフと3D画像でカラー表示します。
    カラー表示は、リスクの度合いに応じて色分けして表示されます。気になる部分をフレームアップして確認したいところは、画面上で対象部分をクリックすることで、その部分の状況を、具体的な数値とその数値の正常値との乖離状態を確認することができます

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各器官・組織の全体像
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3Dモデリング

EIS測定結果報告書

測定結果は下記項目について詳細に評価します。
  • 身体機能リスクの測定
     呼吸器機能、免疫機能、神経筋肉機能
     内分泌腺機能、代謝一般機能
     消化機能、腎臓及び泌尿生殖器機能
     心臓血管機能神経機能
  • 酸化ストレス評価
  • 脳神経伝達物質評価
  • 血液生化学評価
  • イオングラム評価
  • ホルモン評価
  • 身体組成評価等
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3Dモデリングの表示例

呼吸器器官

心血管機能

脳・神経機能

神経筋機能

自律神経系

筋肉系

各機関・組織の全体像(ビフォーアフター)

心臓及び心血管(ビフォーアフター)

EIS測定の特長・メリット

  • 非浸襲的(手術による切除や皮膚・身体の開口部に器具を挿入する等、身体に負担を与えない)で、採血や採尿も必要としません。測定中は体内に微弱電圧を流しますが、通常の人ではまずその電気的な痛みを感じることがありません。

  • 手軽に測定することができ、測定結果もスピーディに得ることができます。EIS測定を受けるにあたって、被測定者には、事前の飲食制限は全くなく、測定の際も着替えの必要も全くありません。簡便、かつ短時間で多数の個体(人間)に対応することができることから、一定規模の団体の恒常的な健康診断や、癌の兆候の発見や、癌に限らず、薬物投与など治療後の変化や、サプリメント摂取の効果や食事療法、筋力トレーニングの効果をモニターする等の用途に広く適合します。

  • 体組成計や各臓器機関の状態に限らず、組織内のイオンやpH(水素イオン濃度)や酸化ストレスの度合い、神経伝達物質の濃度、ホルモン等の生化学的な数値も短時間で推定することができます。このことにより、特に、ストレス度や、鬱度を安価でスピーディに推定できることで、心療内科における診察における参考情報の取得、企業内の従業員のメンタル健康管理上の貢献も大きなものとなります。

Information

株式会社ワイズ・テックは、企業向けにEIS(生体電気インピーダンス測定装置)の導入を推奨しています。

EISは使いやすさと低コストで運用できるという特性を持ち、健康管理の新たなアプローチとして、病気の初期段階でのチェックが可能です。
ただし、EISの測定結果は、被検査者に説明する必要があります。そのため、EIS機器の操作や測定結果の解説を行うインストラクターが必要となります。
当社では、インストラクターの派遣や社内でのインストラクター教育・育成のための研修を提供しています。